甲府のルーキーであるFW森晃太(写真右)は悩んでいる。大いに悩んでいる。
佐久間悟監督に「甲府のウェイン・ルーニー」と評されたこともあるが、モウリーニョ監督の下で今季苦戦している本家と連動しているわけではないが、出口が見付からない。コーチングスタッフだけでなく、チームメートからも入れ代わり立ち代わりアドバイスを受ける姿を何度も見ているが、アドバイスが多過ぎて何を信じればいいのかわからなくなっているのではないかと思ってしまう。
「アドバイスは受け止めて吸収しないといけない」とは言うが、消化不良で空回り気味。居残り練習を毎日やって打開しようとする意欲は高いが、やってもやってもかみ合わない。前線の選手であっても守備の責任が重い甲府の戦術の中で、エースとして味方に点を取らせるくらい余裕があった名古屋U18で身に付けてきた自信や感覚、習慣が邪魔をしている部分がある。
しかし、悩み抜いて自分を客観視して突破口を見付けるしかない。ここ最近はU-19日本代表に招集されることもなくなった。「アピールできていないどころか、リーグ戦に出ていないので当然。受け止めるしかない」と、日の丸への意欲は一時封印中。エースFWのドゥドゥがけがで不在のいま、チームはピンチでも森にとってはチャンス。いつ来るのか分からないワンチャンスをモノにしたあと、森がどんな言葉を発するのか、早く答えを知りたい。
(甲府担当 マツオジュン)
2016/09/22 17:42