11日のJ2第28節・北九州戦で長谷部体制初勝利を挙げた千葉。実に5試合ぶりの勝利となった。前半の終盤にアランダが退場するアクシデントに見舞われる中で、その穴を見事に埋めたのが今季初先発の菅嶋弘希だった。
今季の開幕前に東京Vから期限付き移籍で加わった21歳の若武者は、動き出しの良さが武器のアタッカーだ。その特長を買われ、昨日の北九州戦では本職のFWではなく、右サイドハーフで起用された。しかし、38分にアランダが退場すると、「公式戦では初めて」というボランチの位置へとポジションを移行。幼い頃からFWとして生きてきた男にとっての新境地も「昨日は菅嶋にしか指示を出していない(笑)」というGK佐藤優也ら周囲の助けを借りながら最後まで役割を全う。その働きぶりに長谷部茂利監督も「ボランチは練習試合や紅白戦でもやっている。普通にできているし、楽しそうにやっていた」と賛辞を送った。
そんな菅嶋だが「ヴェルディの同期で試合に出ている人も多いですし、昨日も(町田の)畠中が試合に出ていました。なので、刺激になりますね」と話す。昨日の試合前にも東京V時代の戦友・澤井直人からLINEで激励のメッセージが贈られ、互いの健闘を誓い合っていた。実際に菅嶋はボランチで躍動し、澤井のほうは2得点。試合後にも連絡を取り、互いの活躍を讃え合ったという。最後には小学校から知っている間柄ということで、「お母さんによろしく」という言葉で澤井とのやり取りを締めくくった菅嶋。東京Vユース時代の仲間に負けることなく、今後もさらなる成長をピッチで示す覚悟だ。
(BLOGOLA編集部)
2016/08/12 22:08