岐阜は22日、ラモス瑠偉監督との契約解除と吉田恵新監督の就任を発表、それに伴う記者会見を行った。
監督交代の理由と経緯について、宮田博之代表取締役社長は「やむを得ない選択。早いうちに手を打たないと挽回は難しい」と説明。20日の前節・金沢戦で5連敗を喫し、降格圏と勝ち点差3の暫定18位に後退すると、その日の夜にクラブ幹部で協議が行われ、翌21日に指揮官との席を設けて合意に至ったという。
また、3年契約の途中解除となるが、クラブ関係者によれば、その打撃は少ないという。14年の監督就任時、ラモス前監督の求めた条件は、チームビルディングに必要な契約年数のみ。当然残りの年俸分は支払われるが、クラブの発展に協力したいという純粋な思いから違約金の設定などはされていなかった。
後任はコーチからの内部昇格となる吉田氏。突然の監督就任要請だけに「戸惑いはあった」としながらも「岐阜のためになるのなら何とかしたいと思った」と決断し、「まずはチームを残留させられるように」と誓った。
目指すサッカーの方向性については「元々攻撃的な特徴を持った選手が多いので、そこを最大限に発揮させること。あとはチームとしてどうしていくかにフォーカスし、連係を深めていく作業をしたい」とコメント。個の力を前面に押し出していく前体制の強みを継続したまま、組織力の向上、特に組織守備の整備を急ぐ。
この日の午前中にはすでに練習の指揮を執っており、25日に控える今節・札幌戦が“吉田体制”の初戦となる。新指揮官は「勝ちを目指す中で、何とか勝ち点を拾える試合にしたい」と展望した。
(岐阜担当 村本裕太)
2016/07/22 20:02