菅野孝憲にとって、28日のJ2第15節・横浜FC戦は古巣との対戦となる。
横浜FCはプロのキャリアをスタートさせたクラブだけに思い入れは強い。「特別な気持ちを持とうとしているつもりはないけど、横浜FCのエンブレムを見ればそういう気持ちも自然と出てくる」と素直な心境を口にする菅野。とはいえ、「いまは、京都に心がある」のは確か。「(横浜FCには)すごく良い思い出があるし、感謝もしている。でも、そういう気持ちと勝負は別。叩かなくちゃいけないチームの一つに過ぎない」と表情を引き締める。
横浜FC時代にチームメートだった三浦知良とは、数年前までオフの自主トレを一緒に行っていた仲。49歳となった今季も現役を続ける“キング”の存在には、いまも刺激を受けているようだ。
「あの年齢であのレベルを維持して、観ている人に『もっと上に行きたい』という気持ちを伝えられる。僕を含めて、現役選手の全員がリスペクトしていると思う。あの人は自分のことを100%信じている。周りにカッコ悪く映ろうが関係ない。あの年齢でも、もっともっと成長できると信じている。自分への自信を疑わないから、あそこまでモチベーションを高く維持できるんじゃないのかな」
ただし、リスペクトする大先輩に対しても、「グラウンドに立てば同じ立場。目の前の相手に勝つ、目の前のボールを止めるという自分の仕事に集中したい」と菅野。京都の守護神は、揺るぎない平常心を持って古巣の前に立ちはだかる。
(京都担当 川瀬太補)
2016/05/25 16:36