足の内側でボールを蹴るインサイドキックはサッカーの基本。ボールに合わせる足の面積が広く、正確なキックを蹴りやすいからだ。しかし土岐田は右足の“アウトサイド”を多用するプレーヤーだ。
彼はJリーグにデビューしてからFW、攻撃的MF、守備的MF、CB、ボランチとGK以外はすべての位置をこなしてきたオールラウンダー。町田加入後の昨季は右SBとして貢献し、今季は左SBでプレーしている。左右を問わずクロス、横パスとインサイド、インステップのキックを多用するポジションだ。
右足のアウトを多用する理由を彼に尋ねると、明快な答えが返ってきた。「内股なので、インサイドキックが苦手であまり蹴れないです。そのまま蹴っているだけ」(土岐田)
確かに彼は右足のアウトサイドキックが高質で、左サイドのプレーがフィットしている。足が「八の字」になっている彼にとって、足の外側でボールに合わせることは理に適っている。彼が“アウトサイダー”になった理由を聞いて、納得させられた。
(町田担当 大島和人)
2016/04/21 22:44