前節の千葉戦(2○1)では、前々節の金沢戦(2△2)で負傷した茂庭照幸に代わり、田中裕介が右のCBに入り、勝利に貢献した。
C大阪のディフェンスラインは現在、藤本康太も負傷明けで、全体練習に合流したばかり。大熊清監督に「千葉がやっているサッカーを考えた中で、彼の統率力やフィード」を買われて、田中に今季初先発の座が巡ってきた。4バックのCBは、「マリノス時代に『1回か2回やったかな?』というくらい。10年近くやっていないと思う」(田中)。不慣れなポジションではあったが、コンビを組んだ山下達也が、「器用な選手なので安心して任せることができる」と話せば、右SBの松田陸も、「ラインの押し上げなどはリーダーのようにやってくれた。自分が前に出たときもしっかりカバーしてくれた。まったく違和感はない」と信頼感を口にした。
田中自身、「練習で(スタメン組と)合わせる時間は短かったけど、ベンチに座っていても、選手の特長をつかむことは仕事の一つ。出た時のイメージはできていた。山下は強いし、心強かった。声も出してくれるし、やりやすかった。何より、チームとして負けていない流れがあったので、その流れを切らせたくなかった」と試合を振り返った。
大熊清監督も、「初めて4バックの右をやったにしては、とてもよくやってくれた。心強かった」と前節の田中のプレーぶりを評価。本職のCBとしては中澤聡太もいるが、今節の清水戦も、引き続き田中のスタメンが濃厚だ。清水はサイドからのクロスに特長があり、大前元紀とミッチェル・デュークの2トップは決定力もあるだけに、前節と同様、今節も、C大阪は守備の時間帯でしっかりと耐えることが、勝利には欠かせない。
(C大阪担当 小田尚史)
2016/04/08 16:23