2戦連続でラストワンプレーで被弾したチームには、オフ明けのミーティングにも重たい雰囲気があったという。
だが、そこで主将の廣瀬浩二が口火を切った。
「これはサッカーやって汗をかかないと気分が直らんやろ」
そうして選手たちはグラウンドに飛び出し、全員がトレーニングに集中した。廣瀬が言う。
「どう過ごしても試合はやってくるし、サッカーの失敗はサッカーでしか取り戻せない。トレーニングに集中すれば嫌なことも忘れられるし、そうやって自分たちで自発的に雰囲気を作れればどんどん強いグループになれるんです」
廣瀬らベテラン勢がけん引するチームには今週も揺るぎない一体感があった。二度の悲劇を味わいながらも、吹き飛ばすほどのプラスの雰囲気をもって今節(明治安田J2第41節)の京都戦に挑む。
「これだけ苦しい状況でも残留できたならば今後歴史に語り継がれると思うんです」
頼れる主将はチームが残留できると信じて揺らがない。鮮やかな2戦連続ゴールに期待が懸かる。
(栃木担当 鈴木康浩)
2015/11/13 07:00