紅白戦の中で生まれたカウンターのチャンス、カルリーニョスは得意のロングパスでサイドに展開し、一気に攻め立てようとした。しかし、結果は珍しくキックミス。最も得意とするプレーを肝心な場面でミスしてしまい、カルリーニョスの落胆は遠目にも分かるほど。
ここですかさず声をかけたのが加藤順大だった。二言三言、言葉をかけると、ガッチリ握手を交わして写真の表情。カルリーニョスもいつもの明るい表情に戻っていた。
「アイツはめちゃくちゃキックがうまいから、あそこで1本ミスったからって、と。言ったのは、『お前、キックめちゃくちゃうまいんだから、その1本ミスしても試合で大丈夫だろ? 気にすんな!』ってだけです」(加藤)
ゴールを守るだけでなく攻撃にも積極的に関与し、さらには全体を見渡してケアをする。「僕の仕事としては盛り上げるのもあるんでね」と笑う背番号1の存在の大きさを、あらためて実感した。
(大宮担当 片村光博)
2015/09/12 07:00