川崎Fが練習で行う紅白戦やミニゲームで、球際での競り合いやボールを奪いに行く姿勢が以前のそれとは比べ物にならないほど激しさを増してきた。その中心にいるのは、大久保嘉人だ。
「練習からでもピリピリ感を出さないとね。ガンガンいって、ファウルもするくらいの。強いチームはそういう部分があるし、そこは感じて欲しいなと思いながらやっている」と意図を語った。そんな大久保にこれまで最も感じた”ピリピリ感”はC大阪在籍時とのこと。当時を振り返って「すごく怖かったし、めっちゃ怒られた」とのことだ。
となると、気になるのは大久保嘉人に”怒り”、”怖い”と思わせた人物。それを聞いてみると意外な名前が飛び出した。
「森島(寛晃)さんとか。ああいう風に見えて普通に言うし、普通に削るよ。”モリシ! 落ち着けよ!”って周りから言われるくらい。自分がボールを取られたら、その相手がボールを出したあとでもスライディングで削っていた」とのこと。だが、「あの森島さんがそうなんだから、俺らもやらなければいけないだろうと」と当時の大久保は思っていたようだ。そして当時の森島氏の年齢に大久保が近づいたこともあり、率先してそういう”厳しさ”を練習から出しているとのこと。うまさに増して”厳しさ”や”強さ”を備えつつある川崎Fの変化に、ぜひ注目してほしい。
(川崎F担当 竹中玲央奈)
2015/06/26 14:53