17日の全体練習終了後、選手が多く集まる賑やかなピッチの反対側で、ひとり黙々と居残り練習をする小澤雄希の姿があった。自分のイメージする左サイドからのクロスに少しでも近づけようと、時には首を傾げながら、納得のいくクロスを求めて何本も何本も蹴り続けていた。
実は小澤は自身のブログで前節の札幌戦を振り返り、「自分としては、クロスの精度に課題が残る試合」と反省の言葉を綴っており、それを受けての“特訓”だったようだ。「自分のところでクロスをミスしてしまうと、それでチームの攻撃が終わってしまう」という強い責任感はいかにも小澤らしい。現在31歳でプロとして十分なキャリアのあるベテランでも、若手選手のようなひたむきさと向上心も忘れていない。
小澤の姿に北野誠監督は「アイツは自分がベテランなんて思っていないから困る。もう少し休んでもらいたいんだけどね」とやや困った表情を見せながら、若手のお手本になるその存在を誇らしく感じていた。
(讃岐担当 松本隆志)
2015/04/17 20:03