波乱の要素に富むブロック。実力校がひしめく
Dブロックは最激戦区と言って間違いない。星陵(石川)対鹿児島城西(鹿児島)の好カードが初戦からいきなり組まれているのが象徴的だ。前年度準優勝の星稜はMF鈴木大誠ら中軸が残っており、下級生にはU-16代表MF阿部雅志という新戦力もいる。鹿児島城西は京都U-15時代に高円宮杯U-15の得点王に輝いたFW岩本颯オリビエ(磐田に入団内定)ら能力の高い選手がそろう。注目の実力派対決だ。
そして、このカードの勝者にどこが挑むのかが興味深い。かつて国見で黄金時代を築いた小嶺忠敏氏が総監督を務める長崎総科大附(長崎)は、3年連続の出場。1年次から活躍してきたFW安藤翼らにとって集大成の場となる。この長崎総科大附と初戦で対戦する中京大中京(愛知)は、元名古屋の岡山哲也監督が指揮を執る。富田光、大城佑斗といったテクニカルな中盤と、身体能力の高いDF水口豪らが並ぶ最終ラインの組み合わせが絶妙。ダークホースの代表格だ。昌平(埼玉)は初出場だが、ハイレベルなパスワークに以前から定評がある。米子北(鳥取)は、堅守速攻を絵に描いたようなスタイルが強み。どこが勝ち上がっても曲者ぞろいだ。
逆サイドは、青森山田(青森)が中心。地力がある上、プレミアリーグEASTで磨かれた柔軟な戦い方は、混戦で生きる。犬種の中津東(大分)、例外的に3年生が冬まで残って勝負を懸けて来た郡山(奈良)、大型DFがそろう東海大山形(山形)も油断できない相手だが、最も危険なのは”苦手”とする3回線(4年連続敗退)。プリンスリーグ関西王者の履正社(大阪)は、パワフルな2年生FW牧野寛太を擁する。大谷室蘭(北海道)は札幌MF深井一希の弟、祐希が最終ラインを引き締めるタイトな守備が特徴だ。攻守のカラーがハッキリと分かれる組み合わせをどちらが制するのか。全体では青森山田が最有力と見るが、波乱の要素に富むブロックだ。(平野貴也)
注目選手
・MF 8 野口雄輝 青森山田/3年
相手のプレスをあざ笑うかのように
相手の守備陣に潜り込み、相手のプレスをあざ笑うかのように鋭いパスを繰り出して、決定機を作り出す。ゲームメークに関わる場面ではのらりくらりとした印象もあるが、勝負どころでの運動量や仕掛けの積極性を併せ持つ。バイタルエリアでの仕事が見たい司令塔だ。
・FW 9 小原羽矢駄 中京大中京/3年
中京大中京の飛躍のカギを握る
見た目は決して大きくないが、ボールに合わせて体を動かす能力に長けている。裏に抜け出すタイミング、滞空時間の長い跳躍は見ものだ。決定力が課題だったが、高校総体の全国大会をきっかけに自信をつかんだ。小原の出来が中京大中京の飛躍のカギとなる。
第93回全国高校サッカー地区大会決勝を一挙放送中
日テレG+では、、全地区の決勝戦48試合を完全放送!
放送スケジュールは以下の通り。
12月16日(火)
10:00~13:30 「大阪」履正社 × 阪南大高 「島根」立正大湘南 × 大社
14:00~17:30 「佐賀」佐賀東 × 佐賀学園 「熊本」東海大星翔 × 秀岳館
12月17日(水)
10:00~13:30 「沖縄」前原 × 西原 「茨城」第一学院 × 鹿島
14:00~17:30 「埼玉」昌平 × 市立浦和 「千葉」流通経済大柏 × 市立船橋
12月18日(木)
10:00~13:30 「和歌山」初芝橋本 × 近大和歌山 「広島」広島皆実 × 如水館
14:00~17:30 「山口」高川学園 × 聖光 「福岡」東福岡 × 九州国際大付
12月19日(金)
10:00~13:30 「大分」中津東 × 情報科学 「宮崎」宮崎日大 × 日章学園
14:00~17:30 「長崎」長崎総科大附 × 海星 「鹿児島」鹿児島城西 × 神村学園
詳細情報は日テレG+公式サイトへ
(BLOGOLA編集部)
2014/12/15 17:31