サッカー少年・少女に希望を与えられる選手だ。前節(第30節/3△3)の愛媛戦でJ2通算300試合出場を達成した廣瀬浩二のことである。
鳥栖から栃木に加入した当初は主に切り札として重用されたが、近年は先発の座をがっちりとキープ。12年にはチーム得点王に輝くなど、年齢を重ねるごとにうまくなっている。その進化の足跡は“ゴン”の愛称で親しまれた中山雅史氏のようだ。
中山氏のようである、ということは、つまり現状にはまったく満足していないということだ。飽くなき向上心を、廣瀬はこう口にした。
「『廣瀬ってこういう選手だったぞ』と印象に残るプレーヤーにならないといけない。それにはまだまだ力が足りないし、もっとうまくなりたい」
以前、鳥栖時代に2トップを組んでいたハーフナー・マイク(現コルドバ)の話を持ち出したとき、「あのころは下手だった」と笑いながら話した廣瀬。そんな彼だからこそ400、500と記録を更新するにたびに、きっとさらにうまくなっているはずだ。
(栃木担当 大塚秀毅)
2014/09/12 16:34