前節の長崎戦(1△1)、後半途中から出場した左SBの鈴木隆雅は、一皮むけ、“さなぎが蝶になる”気配を漂わせた。
追加点が欲しい1-1の場面で登場し、「2、3本クロスを上げられたのは良かったし、それがチャンスになっていた」と振り返ったように、左足から良質なクロスを供給。86分には「ジャンさん(大久保哲哉)が見えていたし、狙いどおりのボールだった。僕の角度からは入ったかなと思った」と言うほどほぼ完璧なクロスを入れた。惜しくも大久保のヘディングシュートは枠を外れ、初アシストこそマークできなかったが、「僕は(クロスを)上げるだけ。あとは中が決めてくれるはず」と一定の手ごたえを得たようで、今後も自分の色を出していくつもりだ。
飛躍を誓う鈴木隆にとって「一番、刺激になっている」のが、鹿島の同期である伊東幸敏。開幕スタメンを飾った同僚に、「僕も負けていられない」とライバル心をむき出しにし、定位置確保に参戦する気概を見せた。
(栃木担当 大塚秀毅)
2014/05/22 17:55