待ちに待った古巣・清水戦を控え、山本海人はその想いをストレートに伝える。
「プロに入って9年、下部組織を入れたら15年くらいお世話になった。いま自分が新しい地で挑戦して、成長できていることをエスパルスのサポーターや選手に見せたいと思う」。
昨季、神戸に移籍しJ2を戦った。そのときの目標の一つが、「1年でJ1に昇格して清水と対戦すること」だった。
昨季途中に負傷離脱、それを乗り越え、神戸の守護神としてアイスタに乗り込む。「(アウェイ側の)ロッカーは小さいとか情報は入っている(笑)。それに相対したとき、どういう気持ちになるのかまだ分からない」。
一昨年、2種登録だった松村亮がクラブ最年少ゴールを決めたとき、清水のゴールマウスには山本がいた。「『元日本代表候補から点を取った』とか言ってくる(笑)」。ヤンチャな後輩や仲間に囲まれて、「もっと神戸の色に染まりたい」という。
目指すプレーはただ一つだ。「『清水にいてほしかった』。そう言われるようにしたいですね」。背番号22は、静かにその瞬間を待っている。
(神戸担当 小野慶太)
2014/05/15 20:31