「流れを変えるジャッジだった」と柱谷哲二監督が振り返るジャッジは、前節・長崎戦の72分過ぎのプレー、水戸がカウンターをしかけようとしたときに起きた。
前線でボールを持った馬場賢治がドリブル突破を試みようとしたところ、長崎DFに当たり、ボールはタッチラインを割った。誰もが水戸ボールだと思い、チーム全体のゾーンを上げたところ、判定はまさかの長崎ボール。副審は水戸ボールを指していたものの、主審の判断で長崎ボールというジャッジが下された。そして、一瞬生まれた混乱のスキを突かれて同点ゴールを許してしまった。柱谷監督が猛抗議しても覆らず、終了後に主審に異議を唱えた鈴木隆行には警告が出された。
試合後、クラブスタッフが映像で確認したところ、「水戸の選手に(ボールは)当たっていなかった」という。「それでも守らないといけなかった」と柱谷監督が言うように、ジャッジだけが失点の原因ではなく、クラブとして抗議する意思はないという。だからといって、うやむやにしてはならないことのはずで、審判委員会で検証すべきジャッジと言えよう。Jリーグが求めるレフェリーとチームとの信頼関係を構築するためにも、真摯な対応が求められる。
(水戸担当 佐藤拓也)
2014/05/09 20:15