週の半ばに試合が組まれると、選手のコンディション調整は難しくなる。近場の試合でも後泊をするJ1クラブはあるが、「名古屋から5時間かけて帰ってくる」(城福浩監督)のが甲府。春のゲームを例にすれば名古屋、新潟のアウェイ戦ナイターは、その夜のうちにバスで甲府に戻る強行軍だ。
甲府が空港、新幹線の駅から最低2時間半程度かかる土地という事情もあるが、最大の要因は経営体力。「J2だとそれがノーマル」(城福監督)とはいえ、城福監督はしばしば対戦相手の関係者から驚かれるという。
もちろん「お金をかけず、知恵でやるしかない」(城福監督)のがプロビンチアの宿命。選手たちはマイ枕、締めるタイツなど、長時間移動の負担を減らす工夫をしているのだという。
とはいえ、甲府は盛田剛平、岡大生と試合から日をおいて、腰を痛める選手が相次いでいる。城福監督が「「腰(の既往症)を持っている人間だと、試合をやって移動するのは結構リスク」と語るように、移動の負担と無縁ではないだろう。チームは現在“遠赤外線が出るマット”のモニター契約を検討中。バス移動中も温めることで腰の負担を減らし、連戦を乗り切る工夫だ。
(甲府担当 大島和人)
2014/04/03 19:18