目標の10得点まであと1点に迫っている小川佳純にとって、今季は“復活”のシーズンだった。
「自分の中で1番良いイメージがあるのは2008年。もちろん優勝した10年もうれしかったけど、個人的にはあんまり試合に出てないし」
小川はピクシー体制で最も印象に残っているシーズンとして、08年を挙げる。前年まで中位に甘んじていた名古屋の3位躍進は、その年10ゴールを奪った小川の活躍抜きには語れない。しかし器用な選手ゆえ、その後は様々なポジションでプレー。ピクシーに最も重宝されてきたことの証明でもあるが、自慢の得点力は影を潜めてしまった。
「やっぱり点を取れる選手でありたい」。その思いとは裏腹に、満足のいかないシーズンを送ってきた。
だからこその、“10点”だ。「二ケタにこだわりはないけど、キリもいいし、自分の中では08年が10点だったので」。最後の舞台は、これまで過去9回乗り込んでわずか1勝(1勝1分7敗)の鬼門・東北電ス。数字がすべてではない。ただ、背番号10の一撃がチームを鬼門突破に近付けることは間違いない。
名古屋の選手名鑑(クラブ公式サイト)
(名古屋担当 村本裕太)
2013/12/05 20:33