12日と16日にブラジルW杯予選を控えるスロベニア代表。同協会から代表招集を受けていたFWズラタン選手が9日、代表招集を辞退していたことが分かりました。代表辞退を決断したズラタン選手に練習後お話を聞きました。
■FW 11 ズラタン選手コメント
「代表招集辞退の理由の一つは、コンディションが100%ではないということ。代表の活動に参加すれば長距離移動もある。大宮でしっかりと準備をして、コンディションを100%に整えていくことに集中したいと思う。もちろん、残留争いをしているチーム状況も辞退した理由の一つだ。チームを救いたいという思いもあるし、残留争いを戦う状況の最中、代表の活動で疲労を抱えて帰ってきて、大宮でトレーニングするのは難しいこと。チームを助けるためにも、大宮をJ1に残留させるためにも代表の辞退を決断した。(明日の天皇杯3回戦・福岡戦について)私にとって明日ゲームがあることはポジティブなことだ。前の試合(J1第27節・横浜FM戦)で退場しているのでモチベーションは高まっている」
このズラタン選手の決断についてはベルデニック監督も尊重しています。「個人的な決断を尊重する。代表の遠征に参加すれば長距離移動もあるし、コンディションを整えることも難しくなる。また、いまチームは残留争いを戦っているが、私は彼のことを重要な選手と考えている。その点でも彼の決断を尊重する」。
直近のJ1第28節・名古屋戦は横浜FM戦での退場処分(警告2回)により出場できなかったため、ズラタン選手は天皇杯3回戦・福岡戦に向けて闘志を燃やしています。最近はすっかりヒゲも伸びてきましたが、「寒いので防寒対策だよ(笑)」とジョークを飛ばしているズラタン選手。福岡戦はもちろん、来週末に控える“J1残留争い直接対決”・新潟戦(J1第29節)での活躍にも期待が懸かります。
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今回のブロゴラはもう一つ、福岡戦に向けての小ネタを。昨季、新潟で福岡と対戦したチョ・ヨンチョル選手は“福岡キラー”ぶりを発揮していました。2011年の開幕戦では2アシストを含む3得点に絡む大活躍。2度目の対戦では2得点1アシストと、新潟が福岡から奪った6得点すべてにチョ選手が絡んでいる格好となります。「福岡戦は相性がいい」(チョ選手)というコメントにもうなずける活躍です。
また、福岡にはチョ選手と接点のある選手がいます。まず左SBのキム・ミンジェ選手は「高校時代からよく知っている選手」(チョ選手)。キム選手は体格が似ていることから、かつては“釜山のロベカル”と言われていたそうです。
続いては右SBの和田拓三選手。チョ選手が横浜FCに在籍していた当時のチームメートです。「和田さんは人が良いですね。僕が日本語を話せないときに積極的に話しかけてきてくれて、ご飯にも連れて行ってもらいました。昨季、対戦したときは『日本語がうまくなったね』と言ってもらえました」とチョ選手。一方でプレーヤーとしての和田選手については「足も速いし、良質なクロスボールを持っていますね」と警戒を強めています。
彼らとの再会と福岡との対戦を楽しみにしているチョ選手。福岡戦、もう一人のキーマンかもしれません。
(大宮担当 郡司聡)
2012/10/09 22:05