2―0で勝って20位に浮上した9月30日の草津戦は、前節で鼻を骨折した戸川が欠場となり、代わりに加藤を先発に入れて準備が進められていた。しかし、センターバックでコンビを組むはずだった内間も、前日練習で負傷したため、急きょ水本が出場することに。それでも2人は、何度かあったピンチを体を張った守りで防ぎ、30節の町田戦以来となる無失点、26節の岐阜戦以来となる完封勝利に貢献した。
加藤は「ミズ(水本)とは練習や練習試合で(センターバックを)やっているし、それぐらいは大したことじゃない。前線からしっかり追ってくれていたので、チャレンジとカバーをしっかりすれば大丈夫、という感じでやっていた」と振り返った。今季は左サイドバックやボランチで出場しており、センターバックで出場するのは初めて。当日になって急きょコンビを組む選手が替る難しさもあったが、「それが仕事だと思うし、いつ、どこで出ようが、ベンチだろうが、ベンチ外だろうが、ずっとやってきたので、特に何も変わらない。それが自分たちの責任だと思う」と静かに語った。常に万全の準備を整えている意識の高さが、大事な一戦での、貴重な勝利につながった。
(鳥取担当 石倉利英)
2012/10/03 14:20