今季初のホーム開催となったバトル・オブ・九州。北九州を迎えた熊本は、一時はリードを許したものの終盤に武富孝介選手のゴールで追いつきドロー。ホーム3連勝は逃しましたが、勝点1を加えました。順位は18位のまま変わらず、プレーオフ圏とはまだ大きな差がありますが、手術のため離脱していた藤本主税選手も全体メニューに合流、さらに先日期限付き移籍が発表された北嶋秀朗選手も少しずつチームにフィットする等、間もなく折り返すリーグ後半に向け、徐々に巻き返しの準備は整いつつあります。
さて、北九州戦で引き分けたことで熊本は3戦連続ドローとなりましたが、この試合でまたも更新されたのが、熊本サポーターならすでにおなじみの“不敗神話”。すなわち、蒲島郁夫熊本県知事が観戦した試合では負けない、ということ。
試合開始前にピッチで挨拶した蒲島知事、例のごとく挨拶の締めにこう言われます。
「熊本のサポーターの皆さん、安心してください。私が見に来た試合では、ゼッタイに負けません!」
確かに。今までの試合はそうです。過去にはこの挨拶を受けて対戦相手のサポーターから軽いブーイングが起きたこともありましたが(笑)、その試合でもきっちりと勝利。そうした試合前ならではの緊張感と言うか、サポーター同士の意地のぶつかり合いも含め、蒲島知事ご自身がスタジアムの空気を楽しんでおられるからこそ、聞きようによっては挑発とも取れる発言をなさるのでは、と推測します。
この日はその後ゴール裏にも赴いて、サポーターからも喝采を浴びた様子。逆転こそなりませんでしたが後半の怒濤の攻撃はまさにスタンドの思いが選手たちに乗り移ったかのようでした。
さて、無理を承知で書きますが。
できることなら毎試合、知事に観戦、でなく参戦をお願いしたいものです。
(熊本担当 井芹貴志)
2012/06/20 00:00