リーグ戦では現在10戦負けなしと好調が続く山形。天皇杯3回戦ではサブメンバー中心の編成でJ1柏を破るなど、チームの成長はさらに加速しそうだ。
練習中も明るい雰囲気だが、その中でもっとも警戒しなければならないのが、過信や気の緩み。しかし、それを許さない空気をチームキャプテンの山田拓巳など経験豊富な選手たちが作っている。山田は「そういう緩みが一番怖い」と認めながらも、「少しでも集中が途切れないように、時には若い選手に厳しい声かけができているつもり」と役割を果たしている。
今節の栃木戦を前にした練習中、スローインの守備の対応でマークや役割が徹底されていない場面があった。それを見た瞬間、栗山直樹が怒気を含んだ声を発し、続いて山田など経験のある選手たちから具体的な指示が飛んでいた。
「ゲームの中でもちょっと緩みが出てきがちな時期だと思う。そこは意識して見ているし、あえてちょっと厳しい言葉をかけたりして、練習中は少しでも集中が途切れないようにしているつもり。うるさいなと思う選手もいるかもしれないが、そういうのは僕たち上の年代の役目だと思う」
15日に行われる今節で引き分け以上であれば、11試合負けなしとなりクラブ記録を更新する。しかし、そうした記録はほぼ眼中にない。山形は今節も、緊張感をもって目の前の勝利をめざすのみだ。
(山形担当 佐藤円)
2018/07/14 14:48