仙台の奥埜博亮が、かつて所属した長崎との初対戦に向けて士気を高めている。
奥埜はジュニアユースから仙台のアカデミーで育ち、仙台大を経て仙台のトップチームに加わった“生え抜き”の選手。その彼が13年途中から14年までの約1年半、出場機会を求めて期限付き移籍していたのが当時J2の長崎だった。その長崎とのJ1の舞台での初顔合わせとなるJ1第5節を前に、奥埜は「長崎のカラーとしては、ハードワークができて、それをベースにしたコンビネーションの練習も、僕がいたときからよくやっていた」と振り返った。
成長して15年から仙台に戻った奥埜は、いまでは富田晋伍や大岩一貴とともにキャプテンを務めるように、中心選手の一人として活躍を続けている。リーグ戦が中断していたこの時期には「崩す形を増やしたり、“個”の力が必要なところで勝負したりして、さらに点をとれるようになりたい」と、特に攻撃面でのレベルアップを目指して準備を進めてきた。その一方で、守備でも長崎時代に飛躍的に向上したという球際の強さを生かし、ボール奪取能力を試合を重ねるごとに高めている。
現在の長崎には奥埜が所属した当時の選手はほとんど残っていないが、高木琢也監督は現在も指揮を執り続けている。「高木さんはすごく研究してくると思うし、自分たちはその対策に負けないようにしたい」と恩師を警戒しつつ、奥埜はプレーで成長を示そうとしている。
写真:板垣晴朗
(仙台担当 板垣晴朗)
2018/03/28 16:03