元神戸でベルギー1部のベフェレンに所属するMF森岡亮太。今季のリーグ開幕以来6試合で4得点、アシストも続々と記録するなど、欧州でプレーする日本人選手の中でも注目株に躍り出ている。
森岡が神戸に在籍したとき、親交の深かった一人がDF岩波拓也だ。13年に神戸がJ2を戦った際には「一緒にかなり長い時間を過ごした」という。当時、森岡はけがに泣かされたシーズンでもあったが、森岡と岩波はプライベートでよくボウリングに出かけたそうで、「そのボウリングに行ったあとにけがしていたような…」と申し訳なさそうに岩波は振り返る。
ただ、「それからジムにニ人で行くようになった。そこからけがをするのを見たことがないくらいプロフェッショナルになっていった」とし、第30節・東京V戦でトップ下で先発出場して以降、「数分出場して沸かせる選手から、亮太くんはチームの中心に変わった」と自らを高めていった森岡を尊敬のまなざしで見つめていたという。
神戸からポーランドのヴロツワフに移籍し、今季ベルギーリーグで暴れる森岡。「『スペインでサッカーがやりたい』と言っていましたし、そこに近づいて、少しずつ日本でも注目されるようになっている。それはあの人の努力の賜物でしかない」とリスペクトする岩波は、「代表に入ってほしいし、自分も負けてはいられないと思っている」とも続け、ともにプレーした先輩の活躍は自らへの強い刺激にもなっているようだ。
神戸は9日のJ1第25節・G大阪戦で久しぶりの勝ち点3を獲得。しばらく勝ち星に見放される中で悩むことも多かった様子だった岩波だが、12日の練習後、「いまは吹っ切れている」と“手ごたえ”を口にし、「残り(J1の)9試合すべて勝つつもりで、パフォーマンスを上げていきたい」と強い野心をのぞかせていた。
(神戸担当 小野慶太)
2017/09/13 10:26