前節の浦和戦で韓国籍GKク・ソンユンが今季4枚目の警告を受けて、今週末の今節・C大阪戦は出場停止。代わってGK金山隼樹の先発出場が濃厚となっている。
11年に立命館大から長崎に加入した金山だが、J1リーグ戦出場は未経験。「ずっと出たかった舞台」と、プロ7年目にしてついにトップリーグの戦場へと向かう。それも相手は首位のC大阪とあって、「注目の集まる試合なので、もし出ることができたら今までやってきたことを出し切りたい」と意欲を高める。
島根県のさほど強豪ではなかった中学校で「たまたまGKをやっていた時期」(金山)に広島のスカウトの目にとまり、高校からは広島U-18でプレーした。しかし、当時の広島U-18は全国屈指のハイレベルな戦力をそろえており「自分はまったく何もできなかった。最後まで通用しなかった」。トップチームに昇格することは叶わず、立命館大へと進んだ。
そしてそこから、練習の鬼と化した。「広島U-18のコーチに『コツコツと頑張れるのが、お前の才能や』と最後に言葉をかけてもらった。それを励みに頑張った」。
大学時代、空いた時間があれば、常にボールを蹴り続けた。平均すれば1日7時間以上は練習していたという。教職課程も受講していたが「サッカー選手を目指す中で、自分はそっちに逃げてしまうかもしれないと思った」と教員免許は取得せず。就職活動はすべてプロクラブのトライアウト。そして長崎入りをつかみ取った。
C大阪とは昨季も、先日のルヴァンカップでも対戦しており、プレースタイルはしっかりと把握している。会場となるキンチョウスタジアムは大学時代にもよく試合を行った場所。努力の男が万全の準備でJ1デビューを果たす。
(札幌担当 斉藤宏則)
2017/08/03 18:59