山形の高木利弥が前節・大分戦で見せた自身の“ビッグセーブ”について語った。
その場面は山形が2点のリードを追い付かれ、さらに劣勢をはね返せずにいた75分。大分の林容平が山形のラインを抜け出してパスを受け、GKと1対1の状態でシュート。ボールは前に出たGK児玉剛の足をはじき、弧を描いてゴールマウスに吸い込まれていったが、カバーに回った高木が左足でかき出し寸前でクリア。絶体絶命の場面で失点を防いでみせた。その後、山形が勝ち越しゴールを奪ったこともあり、勝敗を左右する大きなプレーだった。
ただし、当の高木は満面の笑み、というわけではなかった。「俺が残っていたので、俺があれをクリアしないと。自作自演じゃないですけど、そんな感じです! 」。つまり、高木がオフサイドラインを下げてしまったことで、本来打たれることのない林にシュートを打たれてしまったということだ。「なんかめっちゃチームを助けたみたいになっていますけど、自分の中では『チャラでした』みたいな感じです」。
これまでは4バックのSBや3バックのウイングバックでプレーしてきた高木だが、縦への突破力を、今度は3バックのCBで生かそうとしている。まだまだ慣れないポジションだが、「(ウイングバックと)二つできればいいと思うので、頑張ります」と新たなポジション定着へ、前向きに取り組んでいる。
(山形担当 佐藤円)
2017/04/12 19:42