金沢が今季初勝利を挙げた山口戦(J2第12節)は、スカパー!の『サタデーナイトマッチ』として、出場選手の走行距離やスプリント回数などのトラッキングデータが収集された。両チーム通じて最も長い距離を走ったのは金沢の山﨑雅人で、11.58kmを記録した。
1-0で山口を下した金沢だが、勝因は「チームとしてやりたい守備ができた」(山﨑)こと。山﨑、水永の2トップが前線から相手のビルドアップに制限をかけ、山口が得意とする細かいパスワークを許さなかった。森下仁之監督も「本当に前線がよくボールを追っていた。自分たちの攻撃のところでも後ろから出たボールをしっかり追って、攻守において運動量多くやってくれた」と話す。
とりわけ山﨑の運動量の多さは際立っていた。守備ではプレスバックを怠らず、攻撃に切り替わったら空いたスペースに飛び出す。こぼれ球への反応も欠かさない。仕事は多岐に渡った。「効果的に走れているかどうかが大事。ただ距離だけを走るのなら誰でもできる。もっと攻撃のときに力を出せるように走りたい」(山﨑)。
前線の献身的な守備があってこそ、自陣にブロックを組んで守ることができる。そこからカウンターを繰り出すためにも走力が必要だ。「前線が孤立することもあったので、今後改善していきたい」とチームの課題を語った山﨑。これからも惜しみないハードワークで金沢を引っ張っていく。
(金沢担当 野中拓也)
2016/05/11 17:40