クラブワールドカップ3位決定戦・広州恒大戦を翌日に控えた19日、広島が試合前日の公式会見に臨んだ。ここでは、森保一監督と青山敏弘キャプテンが登壇した会見の模様を紹介する。(取材:寺田 弘幸)
――明日の3位決定戦に向けて。
森保一監督:準決勝でリバープレートに敗れて決勝に進出することはできませんでしたが、明日の3位決定戦は日本の代表として、ここ日本で勝って3位を獲得したいと思っています。
青山敏弘:この3試合は非常にいい戦いができて、成長しながら3位決定戦に挑める。最後に勝って、クラブとしてもう一つ上にレベルを上げてこの大会を終えたいと思います。
――広州恒大はアジアの中でも非常に強力なチーム。日本のチームが敗れてきた過去もありますが、そのチームと3位決定戦を戦う意味は?
森保監督:広州恒大はアジアトップクラスの選手層と強さを誇るチームだと思っていますが、われわれはこれまでやってきたとおりに戦っていきたい。ここまでいいトレーニングを積めていますし、いい戦いをしてこられているので、明日の試合に持っているものをすべてぶつけたいと思っています。選手たちはシーズンをとおして、このクラブW杯でも、自信を持てる戦いをしてきている。明日も広州恒大に勝つために自信を持って臨んでくれると思います。来シーズンはわれわれもACLを戦うので、最初のグループリーグでは対戦することはないですが、われわれが勝ち進んでいけば必ず対戦して打ち破っていかないといけない大きな壁だと思っています。そういった意味でも、明日の試合でわれわれがしっかりと戦えることを植え付けて来季につなげていければと思っています。
――広州恒大の強さはどんなところにあると思っているか?
森保監督:まずは選手層だと思います。選手はほぼ中国の代表選手で構成されていて、そこに世界のトップクラスのブラジル人選手と韓国代表の選手がいて、スタメン以外にも中国代表の選手が控えていて、今大会に限ってはロビーニョ選手も出ている。アジアトップクラスの選手プラス世界のトップクラスの選手がいるチームだと思っています。そういった意味では、間違いなくアジアの中でクオリティーが高いチームだと認識しています。
――青山選手へ。マッチアップするパウリーニョ選手とどんな戦いを繰り広げたいと考えているか?
青山:いい選手なのは間違いないですし、前線のブラジル人選手が生きるのは、あそこの守備が起点になってからの攻撃だと思っています。いかにそこをかいくぐって攻撃をしかけられるか。そこで上回れればもちろんチャンスはあると思っていますけど、そんなに意識しすぎずにやれればいいかなと思っているんで、特別な意識はないです。
――監督に質問です。この大会の3試合を一言で表すと?
森保監督:一言で言うと、世界の各大陸の王者に対して互角以上の戦いができ、自分たちがこれまでやってきたことへの自信を深める戦いができたと思っています。
――青山選手へ。成長しているという話がありましたが、具体的にどんなところが成長していると感じていますか?
青山:やはり勝つこと。リバープレートには勝てなかったですけど、その前の2試合に勝つことができた。勝つことが自分たちを大きくするし、自信が深まってくる。負けたとしても、その負け方。納得はしていないですけど、ポジティブなものだったと思っています。メンタル的なところは成長できているのかなと思っています。
――監督へ。この大会に2回出場しています。監督として次のキャリアのことも考えていますか?
森保監督:あまり次のキャリアのことは考えていません。ただし、このクラブで結果を出すことによって、いろんな方に評価してもらえれば、それはありがたいなと思います。まずは自分の置かれている立場でよりいい結果を出すこと。次の成功への野心を持ちながらやっていくことだけに集中しています。
――監督に質問です。12月に入ってタイトなスケジュールで試合をこなし、広島に戻らず遠征を続けている。明日の選手起用の考え方と選手のコンディションは?
森保監督:ここで誰を起用するということは言えません。まだ自分の中でも100%決まっていないので、明日まで悩みたいと思います。よりいい状態の選手を起用して、チームとしてパワーを出せるように。いつもどおりの考え方で臨みたいと思います。選手のコンディションについては、12月に入ってチャンピオンシップ、クラブW杯と続き、心身ともに極限の非常に厳しい戦いが続いていますけど、シーズンをとおして、タフになればなるほどわれわれは強さが発揮できることを選手は体現してくれている。メンタル的にも疲れていると思いますが、選手は次の試合に向かって強いメンタルで準備をしてくれていると思っています。
(BLOGOLA編集部)
2015/12/19 19:17