急きょの就任から3試合で2勝1分とチームを立て直した中田仁司監督。練習指導も3週目に入り、自ら手本を示す場面が増えた。9月30日はパス&ゴーの際にワンタッチでパスを浮かさない蹴り方を、10月1日は居残りシュート練習で「肩口から」と極意を伝授(大久保哲哉いわく、「打つときに軸足側の肩を入れるようにする。そうすると左右に蹴り分けやすいのと同時に、キーパーには読みづらい」そう)。「決定力を上げるにはこれしかない」と、その教えを意識させるや、本当に選手たちのシュートの正確性が増していた(気がする)。
練習後の中田監督に話を聞くと、「基本ができてないのに、応用ばかりやろうとしてもダメよ。寿司屋でも、包丁がグザグザで切れない寿司屋に行くか? ということ」と、もっともなお言葉。監督という立場を『板長』になぞらえ、「基本=下ごしらえがしっかりしていれば、どんな料理も美味しくなるから」と、シンプルなチーム作りの極意を明かした。
(横浜FC担当 芥川和久)
2015/10/02 07:00