水野晃樹にとって最終節の会場・IAIスタジアム日本平は「Jリーグのデビュー戦の地で、小学校(清水FC)のときからずっとよく使っていた」グラウンド。清水育ちということもあり、小学生時代はここでJリーグのボールボーイを務め、客として来場することもあったという。
彼は甲府との契約非更新が発表されており、この試合は「次のチームに向けてアピールする場」でもある。思い出の地でプレーするという感傷に浸る間もなく、自身の未来を切り開くためにすべてを懸ける試合となる。
そんな彼が今日(4日)の練習は髪の毛を深紫にして現れた。自分を見た目から印象付ける狙いか?と本人を問い詰めたら、紫のカラーリングのはこれが二度目とのこと。「前回も紫を入れたけれど、ブリーチしないでそのまま入れたから色が出なかった。今回は本当に紫になっちゃった」のだと前回との違いを説明してくれた。「ちょっと明るすぎたのでもう一回暗くしに行く…」(水野)。
つまり自身のアピールは、髪の毛でなく自身のプレーで行われるということのようだ。「オファーゼロなんでお願いします!」と元気に自身を売り込みつつ、ディープパープルに染まり過ぎた男は、ロッカーへ引き上げていった。
身体を絞り、切れを取り戻しつつ水野だから、最後に右サイドの“ハイウェイスター”として躍動してくれることだろう。
(甲府担当 大島和人)
2014/12/04 18:12