田坂和昭監督が、第40節・水戸戦終盤を「今までにない異様な雰囲気だった」と振り返った。
先の試合でライバルが軒並み取りこぼし、5位浮上の好機だった。勝ち点1差の山形が同時刻キックオフで福岡に1点ビハインドの状況。2-1でリードしていた大分は、プレーオフ進出に王手をかけていた。だがアディショナルタイムに立て続けに2失点し、まさかの敗戦。同時に山形が逆転勝利したため、大分は7位へと転落した。地軸が逆回転をはじめたかと思うほど、瞬く間の転覆だった。
「あらためて映像でも見たが、終了10分前くらいからピッチもベンチも、そしてスタンドも『勝った』という雰囲気に包まれたようだった。追いつかれて『これはやられる』という空気になり、逆転されスタジアム全体がしーんとなった。みんなが同じ気持ちになっていた」
予期せぬ展開に全員が振り回された様子は、皮肉なようだが「一体感があった」とも言える。「何としてもこの試練を乗り越えてサポーターに感謝を表したい」と、キャリア4年目の指揮官は残り2戦での健闘を誓った。
(大分担当 ひぐらしひなつ)
2014/11/13 17:56