15日の天皇杯4回戦・ガンバ大阪戦での敗退から1日のオフを挟み、FC町田ゼルビアは17日のトレーニングで全体練習を終えました。この日は雨天と気温の低さから練習が見送られ、ミーティングのみで今季のチームの活動は終了しています。町田の選手たちは練習場を訪れたサポーターと思い思いの時間を過ごし、若手選手数人は軽いランニングで体を動かしていました。
今季最後の全体練習を終えて、何人かの選手たちにお話をおうかがいしましたので、コメントを紹介します。まずはG大阪戦で8月12日J2第28節・ジェフ千葉戦以来の公式戦出場を果たした庄司悦大選手です。続けて、三鬼海選手、北井佑季選手です。
■MF 16 庄司 悦大選手コメント
「もっとボールに触ってポゼッションを高める時間が長ければ良かった。あわてる場面もあったので、もう少し自分が落ち着かせて、ボールをポゼッションしたほうが相手も焦って来たと思う。そこは力不足だなと感じた。(G大阪について)ミスが少ないし、うまいなと思った。自分もそこに近付きたいし、いつかは追い抜く選手になりたい。(遠藤選手には)股を抜かれたり、いなされる場面があった。さすがだなと思ったけど、追い付いていきたい。試合や練習でしか伸びるチャンスはない。死ぬ気で頑張りたい。今季は試合に出られない期間に気付けたことがたくさんある。全部の試合に出たいと思っているし、試合に出ないと得られるモノは少ない。ボランチでやればできる自信はある。どんなときでも使ってもらえる選手になりたいし、チームの中心としてやっていきたい」
■DF 18 三鬼 海選手コメント
「(田中貴大選手の加入も発表されたが?)僕と同年代で同じポジション。でもタイプが違うので自分の良さを出して勝負したい。(今季を振り返って)個人的にはチームの結果を抜きにして、充実した1年だった。やはり試合に出てナンボ。まさか開幕戦から出られるとは思わなかったけど。(課題について)オーバーラップの回数、クロスの回数、ヘディング。ビルドアップ、つなぎは余裕を持ってできるようになった。J1のガンバは体の強さ、体の使い方が違ったし、いろいろな面で僕はまだまだ。J2とは全然違った」
■FW 19 北井 佑季選手コメント
「PKになったら『北井が蹴れ』と平本さんに言われた。でも言われなくてもPKを蹴りたかった。G大阪はうまかったし、やっぱり全体的に個の力の差がある。ここまであれだけ個の力の差があるチームとやる機会はなかった。でもチームとしてそういう相手と戦ったときに、スコアは2-3だったので、戦えないわけではない相手だった。全体的に個々の技術の基礎レベルが高いなと思った。シュート数にそれほど差はなかったけど、相手は決めるべきところを決めてきた」
そして、最後に今季限りでチームを去ることが決まっているゼルビアの“バンディエラ”(象徴的存在)・酒井良選手です。
■MF 11 酒井 良選手コメント
――町田での最後の全体練習を終えて。
「最初はこの小野路グラウンドで公式戦を戦っていたようなチームが、一昨日天皇杯でガンバと対等に戦えるチームになった。わずか7年でここまでできたというのは誇らしいこと。個人としてはまだ決まっていないけど、またゼルビアと対戦できるチームに行けたらと思う。小野路は中学生のときから知っているグラウンド。思い入れもあるし、スクールでもここを使ってきた。ここで終わるというのも何かの縁なのかなと。チームのみんなにはまた来年も頑張ってほしい。FC町田ゼルビアというクラブを一言で表すのは難しいけど、一番Jリーグらしいクラブじゃないかなと思う。Jリーグができる前から地域密着という理念でやってきた。もっともっとこれから強くなるチームだと思う」
――現役続行への思いをあらためて。
「自分の頭で考えると、引退してこのクラブに残るということが一番美しいというか、スマートなことだと思う。でも心がそう言っていないので、心が感じるままに現役を続けていきたい」
――最後に町田サポーターへのメッセージを。
「このクラブを応援するということはパワーがいると思う。サッカーが好きならば近くにもクラブがたくさんあるし、強いクラブを応援すればいいだけの話なのに…。それでも町田が好きだから応援したいというその気持ちを忘れずに、また選手たちと一緒にJリーグに戻ってきてください」
現在発売中のエルゴラ(EL GOLAZO)では天皇杯・G大阪×町田のレポートを掲載(※関西は18日発売)。町田視点では町田勇戦コラム、“引退試合”となった津田一樹選手トピック、左MF起用の鈴木孝司選手トピックの計3本。選手たちの奮闘を、コメントと写真でプレイバックできる構成となっております。ぜひ、よろしくお願いします。
なお、今回のブロゴラが今季最後の更新となります。場合によってはイレギュラーで更新するかもしれませんが、末筆ながら今年1年間ご愛読いただけましたことを深く御礼申し上げます。担当1年目、至らない部分が多かったと思います。まずはこの1年間、FC町田ゼルビアを取材できたことを幸せに感じております。
最後に、暑い日も、寒い日も、どんな天候でも、快く取材に応えていただいた監督はじめコーチングスタッフ、クラブスタッフ、選手の皆さん、本当にありがとうございました。この場を借りて重ねて御礼申し上げます。そして、読者の方々、本当にありがとうございました。今後ともなにとぞよろしくお願い致します。
EL GOLAZO編集部 郡司聡
(町田担当 郡司聡)
2012/12/17 19:45