リーグ終盤、混戦模様の昇格争いを見守りながら、絶対に自動昇格したいと思っていました。なぜってそれは、千葉とプレーオフで戦いたくないから。千葉とは今季前半戦までの通算で2勝5分け20敗という空前絶後の相性の悪さで、村井慎二選手も千葉時代のことを「大分戦では負ける気がしなくて、アウェイへの移動中も何だか楽しかった」と語っていたくらいです。
その千葉を2-1で下し、アウェイの地で喜びに沸いたのが10月14日の第38節。何度もゴールネットを揺らされている谷澤達也選手に、今回も恒例行事ででもあるかのように先制弾をかまされながら、見事逆転勝利した試合でした。こうして今季は1勝1敗で乗り越えたはずの“天敵”と、プレーオフでまた対戦することになるなんて絶対にイヤだー!…と思っていた大分サポーターも、きっと少なくないはず。
巡り合わせとはよくできたもので、このたび、よりによってプレーオフ決勝で、千葉と対戦することになりました。しかも千葉もリーグ終盤から上り調子。前回対戦のときは出場停止やコンディション不良でいなかった深井正樹選手と山口智選手も登場するでしょう。J1昇格の前に立ちはだかる、なんという大きな壁。
そう身構えていた直後に、菅原ヘッドコーチが耳寄りな「験担ぎ」を教えてくれました。なんと菅原さん、今までのキャリアにおいて、国立競技場では負け知らずだと言うのです。「代表だって五輪予選だって、なでしこのときも絶対負けると言われていた北朝鮮に3-0で勝ったよ。去年のFC東京戦もそうだし」。なにそれ、テンション上がるわー、と喜びながらも、いや、そんなのしょせん「験担ぎ」だし。
どうしても苦手意識の取れない記者に「選手にも言ったんだけどね」と菅原さんが続けて言いました。「今までは弱いから負けたんだ。相性なんて関係ないよ。でも今のウチは千葉と五分、あるいはそれ以上の力になってるかもしれない」。
なんという説得力にあふれた言葉でしょう。勝てる気がしてきました、いや、きっと勝ちます。
自信を持って大丈夫。準決勝の京都戦も、素晴らしい試合でした。まるで12人も13人もフィールドにいるかのような、豊富な運動量と球際の強さ。あれこそが田坂監督のもとで積み上げてきた“大分らしさ”です。それを発揮すれば、過去の戦績なんて吹っ飛んでしまうに違いない。
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(大分担当 ひぐらしひなつ)
2012/11/20 20:08