41節の甲府戦は0-2で敗れた熊本。テレビの画面を通してはゴールラインを割っていたかのように見えた大迫希選手のビッグチャンス。あのシュートが決まっていれば、その後の展開が変わっていたかもしれないのだが…。
あの場面について、8日の練習後に大迫選手に聞いてみると、意外な答えが返ってきた。
「もちろん狙ったシュートです。GKも近かったし、あれ(ヒール)しかないかなと。でも…、アレは自分の中では入ってないですね。タケ(武富)も近くで見てたし、僕も打った後にゴールラインの方へ流れて、真横に近い位置から見て確認したんですけど…、やっぱり入ってない。接地面は確かにラインを越えてたと思うんですけど、完全には割ってなかったです。アシスタントレフェリーもよく見てたし…、入ってないです」
何という潔さ。薩摩隼人の片りんを見た。
プロ3年目の昨シーズンは5得点を挙げてブレイクしたのに対し、「シーズンを通して見れば継続的に試合に絡めた充実感があるけど、出場したゲームで何ができたか考えると、まだまだやれてない」との思いが強い今シーズン。週末のホーム最終戦では、前節の鬱憤(うっぷん)を晴らすゴールをバシッと決めてほしい。
(熊本担当 井芹貴志)
2012/11/08 22:28