20日に行われた第8節で群馬を1-0のスコアで破り、チームはホームゲーム3連続完封勝利を飾った。そして、その立役者の一人が韓国人GKイ・ホスンだ。「完封できているのはGKの安定感も大きい。(相手の)クロスも安心して見ていられた」と財前恵一監督も高く評価し、信頼を寄せる守護神である。
ただし、本人は「チームとして良い守備ができているのが要因」と頑なに発し、GKのプレーぶりをどれだけ称えても、「ピンチはみんなで防いだ」という姿勢を崩そうとしない。その謙虚さがプレー面でのレベルアップ、そして好プレーにもつながっているのではないだろうか。
一昨年の5月にアキレス腱断裂という大けがを負い、そこから約1年10カ月を経て、第4節の北九州戦(3○0)で公式戦復帰を果たした。昨季の正GK杉山哲だけでなく、今季は長崎から金山隼樹という強力なライバルも加わった。試合に出られる喜びを全身で感じながらも、「いつポジションを奪われてもおかしくない立場」と気を引き締める。
ただし、その上で「二人(杉山、金山)ともハイレベルなGK。彼らとの厳しい競争が自分の成長につながっている」と競争過熱も感謝する。今年で来日4年目。「何としてもまたJ1の舞台で戦いたい」と、流暢な日本語で意気込みを語る背番号16は、さらなる飛躍を目指している。
(札幌担当 斉藤宏則)
2014/04/23 18:08