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[連載インタビュー・海を渡った志士のいま第3回] 「カンボジアと日本の架け橋になりたい」(木原正和)
二つしかないスタジアム
――12チームで構成されているカンボジア1部リーグのレギュレーションを教えてください。
「ファーストシーズン、セカンドシーズンを戦って、リーグの優勝を決めます。トータルでトップ4までに入れば、その4チームは今年から新設されたカップ戦『Royal Cup』への出場権が得られます。大会方式はホーム&アウェイではなく、二つのスタジアムで全試合をやるので、1日に同じスタジアムで何度も試合をやります。だいたい13時半、15時半、18時キックオフです」
――二つのスタジアムのキャパシティーは?
「オリンピック・スタジアムが満員で50,000人。もう一つのオールド・スタジアムが3,000人ぐらいです。僕が来た最初のころは500人ぐらいの観衆でしたが、だんだんトライアジアの試合を見に来る人が増えてきたので、いまは2,000人から3,000人ぐらい入っています」
――カンボジアリーグのレベルは?
「もちろん、日本よりレベルは下がります。それでも、各チームに外国籍選手はいますし、中には180cmや190cmを超える体格の良い黒人選手も在籍していますので、思ったよりもレベルは低くありません。また、対人や球際の激しさがありますね。カンボジアの審判は、日本ではレッドカードに値するようなプレーでも流してしまうことがありますし、日本では当たり前のようにファウルになるようなプレーでも、ファウルを取ってもらえない。カンボジアでプレーしていて、そういう部分で(フィジカルが)強くなったかな、と思います」
――ちなみにファーストシーズンは何位でしたか?
「4位で終わりましたが、結構勝ち点差が詰まっています」
――カンボジアの外国籍選手枠は?
「1チームで5人まで外国籍選手を登録できますが、ベンチに入れる外国籍選手は3人までなので、チームの外国籍選手枠の中で、ベンチに入るための競争があります」
――サッカーのスタイルは?
「はやりのフォーメーションはありません。日本のようなパスサッカーではなく、バーンと前線に蹴って、外国籍選手がどうにかするという感じです。外国籍選手は特に前線に多いですね。いま上位にいるプノンペンクラウンFCやナガコープFCなどはカンボジア人選手一人ひとりがうまいので、そういうチームは日本とサッカー観が近いようなサッカーをしていますし、レベルが高いと思います。チームにカンボジア代表選手が8~9人いますから。また、カンボジアのピッチは日本のようにきれいではなく、ボコボコで、ボールが静止している時間がほとんどないぐらいです。ボールを置いても普通に転がっていくので、つなぐサッカーをやるには、技術がないとできません。上位に入れないチームはどうしても蹴るサッカーになってしまうんですよね。二つのスタジアムで試合を開催している影響もあると思いますし、ピッチは芝生というよりも、雑草という感じです」
――そのほかの特長は?
「激しいサッカーですね。日本のようなフェアプレーという概念はあまりなく、外国人選手をつぶしに来ます。それによって、けがの数も増えましたが、いまはやっと慣れてきました。まずはけがを少なくするために、体をほぐしに頻繁にスパに行っていますし、けがをしないように体のケアも工夫しています。あとは体のバランスを良くするために、ストレッチや体幹トレーニングを自宅ですることで、ある程度けがは減りました。でも、打撲系は痛いので、我慢してやるしかないです。体が万全な状態で試合に臨めるという状況はないですし、けがは日本にいるころよりも断然多いですね。けがを少なくするために、自分で考えて工夫しています」
試合前後の着替えは観客席で
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(BLOGOLA編集部)
2014/05/31 06:30
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