11日、囲み取材に応じていた安達亮監督のそばを奥井諒が通りかかると、指揮官はひと際大きな声を出した。「今日は奥井のシュートが良かった」。微笑を浮かべながらどうもどうもと頭を下げる前節・山形戦の決勝弾男は、この日の練習で力のあるシュートを繰り出していた。そんな奥井を田代有三も評価する。「やりやすい。しっかり守備からスタートするし、1対1で抜かれることもほとんどない」と、安心感をもって試合に臨めるという。ただし、である。「センタリングをしっかり僕に合わせてくれれば。何も言うことはない」。ストライカーはピシャリと話を続けた。“良いポジション”をとってセンタリングを待つことに腐心する田代は手放しで奥井に賛辞は贈らない。「去年は1回あった。川崎F戦でマイナスの低いボールをインサイドで合わせた」。今節・富山戦は、今季まだその姿を見せていない“奥井→田代”のホットラインの実現を狙う一戦になりそうだ。
(神戸担当 小野慶太)
2013/04/11 19:52