20日午後、浦和の長澤和輝と汰木康也が、障害者の方が利用されている「さいたま市みずき園」を訪問した。これは浦和ホームタウン普及部の今季の活動方針として掲げた「社会連携活動への取り組み」の一環だ。
チームの午前練習を終え、二人は14名の障害者の方とスタッフが待つ「みずき園」へ。レッズのシャツや赤いシャツ、グッズなどに身を包んだ皆さんと互いの自己紹介を終えたあと、一緒に浦和レッズカラーである赤、白、黒のハガキを作成した。
牛乳パックから紙部分をとり、色紙と混ぜてミキサーにかけ、それをこして、プレス、最後は乾燥のために窓へ貼る、という工程だ。手足を動かすこと、また会話することが困難な方々と、笑顔でふれあい、また手を取りながらコミュニケーションをして各工程を進めていく。長澤はかなり慣れた様子で優しく肩に触れつつ「できたね!」と声を掛ける。汰木も「予想以上だった」と少し対応に戸惑いつつも徐々に慣れ、笑顔でともに作業を行っていった。
最後には全員で写真撮影。「今日はありがとうございました。これからも応援しているので、たくさんゴールを決めてください!」。スタッフの方とともに「みずき園」代表者の方が挨拶するなど、双方から最後の言葉があったのちに、約1時間のスケジュールを終えた。浦和はサイン入りユニフォームを寄贈するなどした。
長澤が少し手馴れた様子だったのは、「10年ほど前、脊髄損傷で全身麻痺になったいとこがいる。その関係でおじやほかのいとこが介護の資格をとって、施設で働いている。施設にも行ったことがある」からだった。汰木は初めての訪問だったが、「言葉で伝えるのが難しくても、それでも笑顔など、なんとか伝えようとしてくれた。スタッフの方も含めて、一緒にできたことがよかった。刺激にもなった。自分のほうが元気をもらった」と感想を述べた。長澤は最後に、「スポーツには、女性やおじいちゃんおばあちゃんがすることが難しいような壁があった。それをどう取り払っていくかは課題としてある。それを改善するためにも、これは貴重な活動の一つ。サッカー選手として、またチームとしてまた取り組んでいきたい」と述べた。
なお、今回の活動は「みずき園」の方が、クラブスタッフで元浦和選手の土田尚史さんの話を聞き、「ぜひ浦和レッズさんの取り組みに参加したい!」と応募されたのがきっかけだという。それを機に浦和レッズサポーターとなり、この日は長澤選手の7番のユニフォームを着て活動に参加されていた。
今回、作成したハガキは、10月18日(金)に大分戦が行われる埼玉スタジアムのハートフルブースで購入できる。また、同場所には今回の活動報告も展示されるとのことだ。
※最終段落、大分戦の試合日を10月25日として掲載しておりました。正しくは18日(金)です。訂正して、お詫びいたします。
写真:田中直希(エルゴラッソ浦和担当)
(浦和担当 田中直希)
2019/09/21 02:31