「“もってます”よね。寿人くん(佐藤寿)も“もってる”けど、地味に自分も“もってた”なと(笑)」
こう冗談を交えて笑顔で話すのは千葉のMF工藤浩平。こう言いたくなる気持ちも分かる。
と言うのも、5戦未勝利で迎えたJ2第6節・福岡戦(1〇0)で今季初先発し、初勝利をモノにすると、中3日で迎えた第7節・琉球戦(1〇0)では今季初めてフル出場し、首位撃破のオマケ付きで2連勝に貢献。江尻篤彦監督就任後、3戦無敗と復調気味のチームとともに、急速に存在感を高めている。
江尻監督の下でのプレーは前回、千葉に在籍していた最終年の10年以来。「元々、江尻さんとやっている強みはあるし、自分のプレースタイルの出しやすさは感じています」と語るように、当時は主将を任され、いまも昔も指揮官から信頼の厚い生え抜きでもある。
そして、前回の師弟関係から9年を経た今、江尻監督の監督像に変化を感じている。
「だいぶ変わりました。いろいろな監督の下で、いろいろな経験をされてきたので、僕が言うのもなんですけど、前より落ち着いていますね(笑)」
こう“上司”に軽口を叩けるのも、長年、築き上げた信頼関係の裏返しでもある。
プレーに目を向けると、守備再建で重要なタスクを担うシャドーを担う。「前から(プレスに)行くスタイルを続けていく上で大切なポジションだと感じています。うちは経験のある選手が多いし、行くタイミングと行かないタイミングを話し合いながらできています」と2戦連続のウノゼロに手ごたえ十分だ。
あす7日の今節・金沢戦では昨季一度も達成できなかった3連勝が懸かる。中3日の連戦続きで34歳のベテランに疲れがないわけではない。それでも、チームメートへの信頼を口にしながらも、出場欲は高い。
「出れば、やらなきゃいけないし、もちろん選手としては出たいです。でも、いまは誰が出てもってゆういい雰囲気もあります。チームとしてまとまりながら、いい流れで3連戦を終えたいですね」
(千葉担当 大林洋平)
2019/04/06 14:32