
天皇杯準決勝・鹿島戦での主軸3名(興梠慎三、武藤雄樹、青木拓矢)の負傷交代、そして9日の決勝に間に合うかどうかが話題となっている現在の浦和。コンディションコーディネーターのアレックスらの治療により、出場の可能性を模索しているところだという。
その鹿島戦で、これまで以上に目立ったことがあった。それはサブGK福島春樹(写真右)の“前のめりっぷり”だ。ベンチ横でウォーミングアップしながらも、タッチライン沿いに来た選手に近づいてドリンクボトルを渡したり、積極的に声をかけたり。それは、ピッチに入ってしまうのかというほどの、前のめり感なのだ。大一番やタイトルに近づくにつれ、そのアクションは大きくなる一方に映る。「賞金がほしいから(笑)」と本人はその理由をうそぶくも、本音は違う。彼も、チームとともに戦っているのだ。
昨季、福島は負傷でほぼシーズンを棒に振り、定期的にベンチに入るようになったのも今季から。ルヴァンカップでは、安定したプレーで勝利にも貢献した。リーグ戦終盤は、実力者の榎本哲也と福島が交互にベンチ入り。そして天皇杯では、リーグ戦から引き続き福島がベンチ入りを果たしている。そのことからも、彼の評価が上がっていることがうかがえる。「とにかく前向きに」。今季、彼が掲げたポリシーは、いい方向へと向かっているようだ。
土田尚史GKコーチもその変化に目を丸くしている。「彼自身が変わってきた。一つしかないGKのポジションだけど、競い合っている仲間でもある。俺なんて、現役のときは『ベンチから負けりゃいいのに』なんて思ったこともある。彼はチームのために何ができるのか、それを考えて行動でも見せている。テツ(榎本)の姿を見て学んだからもあると思う。まあ彼、プレーヤーとしても、ここからだから」。9日の決勝では誰がベンチに入るか。福島が入れば、その前のめり感にも注目してほしい。
(浦和担当 田中直希)
2018/12/07 14:26