「ゴールが勝利につながらなかったのは悔しいですが、個人的には長い間、点をとれてなかったし、自分が“できる”というところを見せられました」
21日の前節・大分戦(2●4)で3カ月ぶりとなるゴールを決めた千葉のラリベイ。クロスを体ごと押し込んだ気迫の一発をこう振り返る。
うれしい理由はもう一つある。「実は妻と娘が(22日の)月曜日に帰国したのですが、大分戦は今シーズン、彼女たちが日本で観られる最後のゲームでした。そこで点をとれたから、なおうれしかったんです」。奥さんは現在、第2子を妊娠中。11月末に出産予定のため、母国・アルゼンチンへ一足早く帰国の途に就いたという。
そして、いまは親、兄弟で唯一、来日していなかった長兄が日本に滞在中といい、「やっと兄がきてくれました。両親がきたときも、もう一人の兄がきたときも、妹がきたときもゴールを決めたので、今度は兄に捧げるゴールを決めたいですね」と意気込む。
ただ、“捧げたい人”は家族だけではない。この2年間支え続けてくれたサポーターたちもだ。
「いろいろな国のチームでプレーしてきましたが、これほどまでに温かさを感じさせてくれるサポーターはほかにいませんでした。自分の来シーズンの去就はまだなにも決まっていませんが、自分はぜひジェフでプレーしたいと思っています。いま間違いなく言えるのはジェフのサポーターは世界一だし、そのサポーターの前でプレーできたことは特別な経験になっていることです。そのサポーターに喜びを与えるゴールを決めたいですね」
最後に「家族が帰国して寂しくないですか」と尋ねると、昨季のチームトップスコアラーは微笑みながら口を開いた。
「もちろん寂しいですが、いまの自分には家族のような存在が日本にいます。これだけのモノを与えてもらい、温かくしてもらっている。いまは日本が自分の居場所だと感じています」
(千葉担当 大林洋平)
2018/10/26 19:54