大分のFW伊佐耕平が、21日に開催されるJ2第38節・千葉戦に向け、熱いトレーニングを続けている。
前節の町田戦(2●3)で前半に迎えた3度の決定機を3度とも仕留められなかったことに責任を感じ、試合後にはだいぶヘコんだ様子を見せていた。「敗因はいろいろあったかもしれないけど、とりあえず僕が決めていればああいう流れにはなってなかったので、僕はそこしか考えていない」と痛恨の一戦を振り返る。
今週はいつもより長時間、居残りシュート練習に励んだ。その心を訊ねると、「ちょっと頑張り過ぎました。片さん(片野坂知宏監督)もプレッシャーかけてくるんで」。週のはじめに伊佐が新調したスパイクでグラウンドに出ると、それに目ざとく気づいた片野坂監督が「おっ、シュート入りそうなスパイクだな」と絡んできたという。「これ(記事に)書いといてくださいよ。このプレッシャーが表と出るか裏目に出るか」と、責任を微妙に指揮官になすりつける伊佐だが、リベンジへの思いは揺るぎない。
勢いある裏抜けやクロスへのダイナミックな飛び込みに加え、最近はポストプレーでの貢献度も高めている。「フィジカルを鍛えたことで相手を抑え込もうと気にせずトラップに集中できるようになった」。
今季は各ポジションに異なるタイプのプレーヤーをそろえ、試合ごとに使い分けて戦っている大分。FWも毎節、激しいポジション争いを繰り広げている。今節、独特の戦術を貫く千葉に対して指揮官がセレクトするのは誰になるかが興味深いところだ。
「誰が出てもチャンスは作れているので、そこで仕留められれば。自動昇格を自力でつかむチャンスがまだある。今節勝ってその可能性をつなぎたい」と決意表明する伊佐。決定機を迎えたあかつきには「フルスイングっす。まかせといて」とのことだ。
(大分担当 ひぐらしひなつ)
2018/10/20 10:35