後半戦に入り4連勝と今一番勢いに乗っている名古屋だが、今節は開幕後初めて、エースストライカーのジョーが累積警告で出場停止という試練のときを迎える。チームはどう考えているのだろうか?
直近の4試合で7ゴールと大活躍のジョー。しかし前節・横浜FM戦で警告を受け、鳥栖戦は出場停止になってしまった。風間八宏監督は「リーグ戦なのであり得ることだから仕方がない」と、起きてしまったことに対して達観はしているが、その反面「当たられた方がファウルをとられている。そこまで対処しろと言わないといけないのかな」とも語る。ただ、「出られる選手もそれぞれ武器をもっているので、違うハーモニーが出せれば」と、チームが成長するきっかけになると期待をする。
高い・強い・うまいという三拍子に加え、決定力も兼ね備えるジョーの代役となると、世界を探しても少ないと思うが、チームにはそれぞれ個性をもつストライカーがそろっている。
「この1カ月ピッチに立てていないけど、プロとしていつ呼ばれてもいいようにいつも準備はできている」と、準備万端を強調するのはベテランの佐藤寿人。トレーニングでは若手の多い控え組を引っ張り、自身も良い動きを見せている。「自分たち控え組が刺激を与えていけば、相乗(ジョー)効果でレギュラー組にもいい影響を与える」と、試合出場だけでなく練習からフォア・ザ・チームに徹している佐藤は、このピンチでも泰然自若を貫く。
「4試合で7点なんて常(ジョー)軌を逸していますよね」と、渾身のダジャレをスルーされた2年目の深堀隼平は、「出場できる可能性が少しはあると思う。試合をイメージして練習に臨んでいる」と猛アピール中。「高さ・強さは真似できないが、裏への抜け出しとか得意な面もある。寿人さんやジョーから見て学んだ部分もあるので、ゴールという分かりやすい結果でチームの勝利に貢献したい」と、出場に意欲的だ。
ほかにもスピードと技術のある大垣勇樹や、前節で決勝ゴールをアシストした相馬勇紀など、誰が使われどんな布陣になるのか、非公開練習が続いているため予測がつかないが、「グランパスらしいゴールで、サポーターの期待に応えたい」と風間監督。満員のスタジアムで楽しく、攻撃的なサッカーを見せてくれるのは間違いなさそうだ。
(名古屋担当 斎藤孝一)
2018/08/18 10:28