J2第27節・栃木戦で1-4の大敗を喫した岐阜。この状況を受けて、今週からチームは午前から午後へと練習時間を変更した。
後半戦に入り、岐阜は今年の酷暑の影響を大きく受けてきた。練習場を構える岐阜市では、40℃を超えるか超えないかの気温が繰り返される日々で、7月末からは午前練習の開始、終了時間を早めて試合へのアプローチを続けてきた。大木武監督も「暑さは関係ない。どのチームも同じ」と酷暑の中でリーグを戦うことへの弱気な発言は一切発せず、どうにかしてチーム状態を上げるための試行錯誤を繰り返していた。
しかし、前節・栃木戦は体のキレや攻守両面における粘り強さが前半戦を戦ってきたときと比べて明らかに不足しているように見てとれた。特に守備面においては、前線からのプレスにいくにしても、あるいは相手の突破を止める対人守備の局面でもスピード感やシンプルなパワーの欠如が顕著だった。
今週水曜日の練習は暑さの中にも少量の風が吹くような環境で行われ、攻撃練習時には大木監督や選手達から大きな声で「背中、背中」と相手最終ラインの裏を取ることを積極的に意識して練習に打ち込む光景が見られた。もちろん、今までも選手達の練習への姿勢が暑さで崩れることなどはなかった。だが、大木監督就任以降は練習での取り組みが試合への身体作りの1番の基本としてきた岐阜にとって、この変更が試合での体のキレや集中力の向上へとつながることへの公算が大きく感じられる。
ディフェンスリーダーである田森大己は、「大木さんは今まで午後練習を行うことがなかったと思うので、気分転換にもなる。そして、やっぱり今年の暑さは異常だったと思うので」と午後練習への変更には好感触を抱いている。
現在4連敗中。絶不調に陥っている岐阜だが、チームが下した決定がトンネルを抜け出すいいきっかけとなるか。今週土曜日、岐阜は現在22位・京都とホーム・長良川で戦う。
(岐阜担当 岩波陽平)
2018/08/09 17:22