16日のJ2第19節・千葉vs愛媛。その古巣戦に誰よりも出たかったのはこの男だろう。今季、愛媛から完全移籍してきた千葉の小島秀仁。だが、その思いはかなわず、「思い入れのあるクラブとやりたかったのですが…」と離脱中のMFは唇をかむ。
昨季、自身が主将を務めた愛媛は下位に低迷し、チームを立て直し中というのが現状だ。
「愛媛は監督が代わって、やりたいことも明確になってすごく統一感のあるサッカーをしているイメージだし、土台である走って球際に勝つというのはブレずにやっていた。全員がもっとよくしようという意識の中でボールを大事にするサッカーをやっているのが、自分は見ただけで分かった」
スタンドで観戦して受けた古巣の印象は非常にポジティブだったという。
降格圏の21位に沈む愛媛の立ち位置を踏まえれば、まずはJ2残留が目標となるが、「あのサッカーがゴールにつながってどこかで吹っ切れれば、前半戦の悩みを乗り越えられる。苦しい思いをした選手たちだからこそ、踏ん張って持ち直してきている。気持ちの面でも強くなっている選手は多いと思うので、僕は全く心配していない」と最低限のノルマ達成には太鼓判を押す。
久しぶりに元チームメートたちとも再会し、「自分を心配してくれたし、向こうもいろいろな状況がある中で『お互い頑張ろうよ』という話をみんなとできた。刺激になったし、『頑張らないと』という気持ちにもなった」。
次の愛媛戦は約3カ月後のアウェイ・ニンスタ。「思い入れのある地でプレーしたいし、いまだに愛媛からきてくれて応援してくれる方々もいる。そういう人たちにピッチで走り回っている姿を見てもらいたい」。クラブからの期待も高い背番号14はかつての仲間から受けた刺激と古巣戦をモチベーションに完全復帰を目指す。
(千葉担当 大林洋平)
2018/06/22 17:28