いよいよW杯2018ロシア大会が開幕したが、スペイン代表が開幕目前になってロペテギ監督を解任したニュースは衝撃となって世界を駆け巡った。東京Vのロティーナ監督にとって、ロペテギ元監督は1992年にログロニェスを率いた際に指導した選手の1人。そのこともあってか、「とても残念だ」との言葉が口をついた。
ロティーナ監督は今回のW杯で、もちろん故国スペイン推しだ。「彼らのプレー方法こそがスペイン代表の長所で、明確なアイディアを持っている。すべての選手がマドリーやバルサ、(マンチェスター)シティなどヨーロッパのビッグクラブでプレーしており、ビッグゲームに慣れていることも強みだ。注目してほしいのはイニエスタとイスコ。彼らのプレースタイルは美しい」と“無敵艦隊”の見どころを語る。
スペイン代表は1990〜2000年代はじめにかけて活躍した“レジェンド”の1人、フェルナンド・イエロを急きょ後任監督に据えて大会に挑むが、「基本的にネガティブなほうに影響するだろう」とロティーナ監督は見る。「グループがより団結する可能性もあるが、それよりもネガティブな要素のほうが大きいと思う。スペインサッカー自体のイメージも下がってしまった。そのことがすごく残念だ」と肩を落とした。
レジェンドの下でチーム一丸となれば優勝候補の筆頭だが、バラバラになればグループリーグ敗退もあり得る。初戦がすべてを占うと言っても過言ではない。相手は難敵のポルトガル。時間は日本時間で16日午前3時キックオフ。当日18時からホーム味の素スタジアムで京都戦を迎える東京Vだが、選手はもちろん誰よりロティーナ監督にとって気が気でならない試合に違いない。
(東京V担当 芥川和久)
2018/06/15 15:28