鳥栖の連敗を『7』で止める8試合ぶりの勝ち点3を得た清水戦、誰もが待ち望んでいたビクトル・イバルボの戦列復帰があった。
75分、交代のため、ピッチ脇に姿を見せるとスタジアムからは大歓声が巻き起こった。第6節・C大阪戦を最後にけがで戦列を離脱していたイバルボに対する鳥栖サポーターの期待の大きさがあらためて、うかがい知れる光景だった。イバルボ自身もその歓声を受け、「このチーム、このユニフォームのために頑張らなきゃいけないという闘志をあの瞬間にもらいました」と振り返った。
トップフォームにはまだまだ程遠い状況だがそれでも要所では圧巻のキープ力を見せ、チームの逃げ切り勝利に貢献した。8試合ぶりの勝利を挙げたチームの中で、それでもイバルボは冷静だった
「勝ったから気持ちを込めて戦ったわけではなく、気持ちを込めて戦うことはずっと続けていてやっと今日結果が伴った。この戦い方がしっくりくるということを得たのではなく、結果が出ないなかでも続けてきたことがこのチームの強さ」と連敗中もブレることなく、継続して取り組んできたチームの姿勢に言及した。
勝利を挙げたがチームは17位。依然として苦しい状況に変わりはない。それでも過度な心配はしていないイバルボ。「明らかにほかのチームと離れているわけではない。ちょっと勝ちを重ねていけば追いつける位置にいる。ここからまだまだ盛り返せる。いまの状況を悲観的に見ていなかったこと、チームの力はあるということを、今日証明できたと思っています」とここからの巻き返しに対しても力強い言葉を残していた。
(鳥栖担当 杉山文宣)
2018/05/08 21:44