今節、横浜FCがホームに迎え撃つのは徳島だ。その試合で古巣戦となるのが最終ラインを統率しているペ・スンジン。2009年に横浜FCから徳島へ移籍して3年間主力選手として在籍した。「もう向こうにいる選手もたくさん変わっている。知っている選手もほぼいない。佐藤晃大とGKの長谷川徹くらいかな(笑)」と話しながらも、徳島への思いは変わらず強いものがある。
「いま自分の中で大事に思っているのがラインコントロール。それはあのとき徳島の選手たちに教えてもらった」とペ・スンジン。いまとなっては、一つのストロングポイントになっているプレーだが、その能力を培った場所こそが徳島だった。
「常に『ラインを高くしろ!』と言われていました。でも僕はその当時後ろが怖かったから『そんなラインを上げられない』と。でも実際にボランチなどをやってみると、コンパクトになってやりやすくなっていたことが分かった。そういう経験を多くできたし、みんなが細かく言ってくれた」
指南してくれた選手たちも、ほとんどはプロサッカー選手を引退してユニフォームを脱いだ。しかし、その能力と技術は脈々と受け継がれている。「いまでも連絡を取っています。『あのときはありがとうござしました』と。本当にみんな本当にサッカー以外のところでも良くしてもらったし、ご飯も連れていってもらった。本当に感謝しています」
現在、ペ・スンジンは横浜FCで守備に安定をもたらしている存在だ。もし、徳島での3年間がなければ、三ツ沢で活躍する姿は見ることができなかったかもしれない。
(横浜FC担当 高澤真輝)
2018/04/27 15:21