前節・新潟戦の勝利を手繰り寄せたのはロングスローからの2発だった。このスローインを投げ入れたのは久富良輔。
「群馬に在籍していたころに練習していたのですが、投げるチャンスがなくて。でも、栃木に来たら『スローインも武器にしよう』というチーム方針だったので練習をしていたんです。ほかのSBの選手たちもみんな投げられますからね」
久富のスローインをよく見ると、横からひねるように頭上を通して投げ入れている。体が柔らかく見えるし、実に器用な投げ方だ。
その理由を聞いてみると久富は「昔から体は柔らかかったんですよね」と言い、いきなりその場に開脚をして、さらに地面に胸をぴったりとつけて見せた。ほら、すごく柔らかいでしょう? と言わんばかりだ。
「ストレッチはずっとやっていたので体は柔らかいんですよね。栃木のホームのグリスタは助走をとれない場所もあるので、どうにか飛距離が出る投げ方をと模索していたのですが、それで横からひねるような投げ方にいきついたんです。そうすることでライナー性のボールを投げられるようになった。体が柔らかかったおかげですね(笑)」
前節・新潟戦は、久富の体の柔らかさが功を奏したのだった。
(栃木担当 鈴木康浩)
2018/04/19 18:42