本日、福岡との開幕戦を迎える岐阜。今季、大木監督からチームの新主将を任されたのは在籍4年目のMF小野悠斗だ。「(チームの)雰囲気はいいけれど、もっと厳しく高め合っていけるようになりたい。そこを意識していかないと、シーズンをとおして戦えない」。開幕を控え小野はチームに厳しさを求める姿勢を示した。その姿勢は昨季、自身に最も厳しかった小野の人柄がよく表現されているように感じる。
小野は今季、大木監督から新主将とともにチームの基軸であるアンカーポジションを託された。しかし、昨季の序盤戦は先発を確約されてはいるわけではなかった。途中出場が続く日々を過ごす中でも、「大木さんのサッカーが楽しい。毎日練習にいくことが楽しみ」と充実した表情で話していた。
しかしながら、その胸中には当然悔しさがあっただろう。それでも弱音を一切吐かず、真摯にサッカーに向き合う姿を周囲に見せていた小野。おそらく「練習が楽しみ」という言葉は、悔しさをかみしめながらサッカーに真っ直ぐに向き合えている自身の現状に対する言葉、そして自分自身に対する厳しさを象徴する言葉でもあったと理解することができる。そうして過ごす中で昨季、初スタメンとなったJ2第16節・京都戦でシーズン初ゴールを決め、リーグ終盤戦を迎えた際には中盤の先発の座を勝ちとって見せた。
「(現時点では)目の前の試合を大切にこなしていくことが重要。僕は負けず嫌いだから、勝てるチームにしたい」と、今季への意気込みを力強く語った小野。自分自身に誰よりも厳しく、そして成長した新主将の戦いが始まる。
(岐阜担当 岩波陽平)
2018/02/25 10:36