27日、Jリーグはルヴァンカップニューヒーロー賞に、仙台の西村拓真が選出されたことを発表した。東北のクラブからの選出は初めて。仙台の選手がJ1カテゴリーで個人賞を受賞するのは、03年の根本裕一のフェアプレー個人賞、11年のリャン・ヨンギのフェアプレー個人賞、12年のウイルソンのベストイレブンに続いて4人目となる。西村は今大会で、開幕から準決勝までの全10試合に808分間出場し、2得点など活躍。チームをクラブ史上初の準決勝進出に導く力になったことが評価された。
27日の練習後に仙台の練習場である紫山サッカー場で同賞受賞選手発表会が開催され、受賞を知った西村はあまり表情に表れさないながらも驚いたあとに、喜びを噛みしめた。
「決勝戦に行くことがチームの目標だったので、それが達成できなかった悔しさのほうが大きい」としながら、「今まで積み重ねてきたものをこうやって賞としてもらえて素直に嬉しいですし、もっと欲が出てきました」と心境を口にした。
質疑応答が一通り済んだあとは、西村本人のほうから申し出があり、「支えてくれた人たちに感謝したい。成長して結果で返すという力がまだ足りていないので、もっと成長してチームの力になってみなさんに恩返しをしたいですし、もっと上を目指して頑張りたい」とあらためて感謝の言葉があった。
西村が練習生として仙台に来て契約を勝ち取った14年冬から指導をしている渡邉晋監督は、「彼自身が地道に努力してきた成果を出してきたからこそ。ただし、もっと飛躍できるし、『これで満足するなよ』と本人には言いました」と、今後への期待もこめてエールを送った。
(仙台担当 板垣晴朗)
2017/10/27 15:06